訪れる時間が遅かった。もう少しで何も見えなくなるところであった。

 今日は止すべきであったか、この時間帯に無理があったのか。さらに、明日は学校の修学旅行だというのに、早朝に羽田に集合すべく4時起き

となるのに、こんな疲れていいのか。始めに言う、…失敗した。

 愚痴はこの辺で止める。去る10月3日午後。私は前回の30km地点から駅に戻り、西武多摩川線に乗っていた。次の目的地は多摩都市

モノレールの「甲州街道」駅である。武蔵境駅からJR中央線で、立川駅にまわっていこうと考えていたのだが、京王線で高幡不動に行ったほうが

早くて安いと、携帯の時刻表サイトはいっていた。その京王線との接続駅が、「白糸台」(旧・多磨)駅である。ここから京王線「武蔵野台」駅へと

歩いて、「高幡不動」駅からモノレールという計画を立てた。但し、そう判断したのが既に「白糸台」駅を通過した後であった。普通ならここで京王線は

諦めて、中央線で行こうと思うはずが、何を思ったか次の「多磨霊園」駅で降り、再び是政方面の電車に乗ることにしたのだ。(←これが最大のミス)

 待つこと10分、時計の針は4時を回ろうとしている。もう薄暗くなってきた。少し焦り始めてきたところに黄色い電車がやってきた。降りた白糸台駅は、

多摩川線の中でも中核的な駅らしく側線がいくつか伸びている。…自動改札が無かったことは言うまでも無い。そして、あの迷走(20km地点参照

には及ばないにしても、府中迷走が始まったのだ。

 

 迷った(2回目)。全くどうしてこんなに迷うのか。地図で見る限りこの2駅は明らかに隣接していて、5分も歩けば乗り換え出来そうな駅なのに、

だ。これは、下調べが足りなかったのがいけなかったのか、それとも白糸台駅に地図の看板が無かったのがいけなかったのか。多分前者だとは

思うが、正直な所、かなり焦った。ただ前回と違うところは、前回は本当に迷っていたが今回は何度も路地を行っては引き返しているところだ。さらに

その時、携帯の電池残量が1であって、下手に地図を使うと電池が切れる虞があったので地図は使っていなかった。…迷ったのもあるのだが、

それにしたってこの乗り換えルートは酷すぎる。直線距離だと300mも無いくせに大きな迂回を2度もさせられて、結局は1km近くまでなっている。

京王も西武も酷い…。只、唯一感心したのが、ようやく着いた武蔵野台駅に待合室が存在したことだった。

どうにか、私は何とか京王線に乗りこんだ。乗ってしまえば早いもので、5時前あたりにはモノレールに乗っていた。しかし既に空は橙から青黒く

変わってきていて、太陽ももう沈んでいるのか雲に隠れているのか分からなくなってしまっていた。

甲州街道駅、名の通り駅の付近には甲州街道こと国道20号線が走っている。今回目指す40km地点は、国道20号が多摩川を渡る日野橋の

附近にあると地図には描いてある。但し、実際キロポストは地図とは離れた場所にあることも多い。そこでとりあえず日野橋まで行ってみた。

日野橋までの道は、普通の住宅街であり、歩いても5分程度で到着する。

 

思っていたよりポストは簡単に見つかった。が、残念なことに日は落ち、既に暗くなり始めていた。この附近の川幅は30km地点と余り変わらず(寧ろこちら

の方が広く感じられた)、川沿いには高層マンションが沢山存在した。写真に見える橋は日野橋だ。

実を言えばこの40km地点、言っては悪いが余り面白くなかった。車が引っ切り無しに往来する橋と、単調な住宅街の風景。それと来た時刻の悪さと

自らの徒労疲労感。但し、これはあくまで主観的な感想なので、貴方がここに来る時の参考にはならない。

ただ、この時は散策がマンネリ化していたともいえる。

さて、愈々大分暗くなってきた。ただ、もう暗いのに、このまま甲州街道の駅まで戻るのも面白くないと考えていた。そこで多摩川を渡り、「柴崎体育館」駅から

モノレールに乗ることにした。モノレールは高架を走っているために、地上からも良く見える。だから地図なしでも無事到着できた…訳でもなくて、実は立川迷走

(小規模)も体験してしまった。が、ここではそれについては記さない。ただ、柴崎体育館の駅に着いたときには、空は僅かな青みを残してほぼ黒く覆われていた

ことは、確かな事実だ。

 

翌日からの修学旅行(沖縄・4日間)が、どうであったかは、貴方のご想像にお任せする。(

 

0km地点(Yahoo!地図)

Back